用語辞典 【い行】

ディスプレイ  用語辞典 【い行】

ランケーブル
LANケーブル 【 LAN cable 】 イーサネットケーブル
別名: Ethernetケーブルネットワークケーブル

LANケーブルとは、構内ネットワーク(LAN)を構成する機器間をつなぐ通信ケーブル。広義には光ファイバーケーブルや同軸ケーブル、電話線なども含まれる場合もあるが、単にLANケーブルという場合はイーサネット(Ethernet)などに用いられるツイストペアケーブルを指す。
信号を伝達する芯材をプラスチックやゴムなどで覆って保護した線状の部品で、両端に機器に接続するためのコネクタ(端子)がついている。

最も普及しているのは2本の銅線を撚り合わせて信号線(芯線)とするツイストペアケーブル(twisted-pair cable:より対線)で、信号線が4本の2対4芯、8本の4対8芯のものが規格化されている。コネクタには簡単に脱着できるモジュラー型のRJ45(8P8C)が用いられ、多くのコンピュータやネットワーク機器が対応している。

外部からの電磁ノイズや内部からの信号の漏洩を防止する金属シールドで全体を覆った構造のものを「STPケーブル」(Shielded Twisted pair cable:シールド付きより対線)、このようなシールドのないものを「UTPケーブル」(Unshielded Twisted pair cable:非シールドより対線)という。

STP型は極めて高速な通信規格やノイズの多い工場内の配線など特殊な用途で主に用いられ、通常の使用環境では主にUTP型が用いられる。

ツイストペアケーブルは伝送可能な信号の周波数などの違いにより「カテゴリ」と呼ばれる仕様が定められている。100MHzまで対応するカテゴリ5(100BASE-TXなどで使用)や、250MHzまで対応するカテゴリ6(1000BASE-TXなどで使用)がよく知られる。

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フォント 【 font 】 書体

フォントとは、同じ特徴、様式で一揃いの文字の形状をデザインしたもの。また、コンピュータなどで文字を表示・印刷できるように、文字形状をデータとして表したもの。もとは、同じ大きさ、デザインの一揃いの(金属)活字や文字盤の集合を意味していた。
フォントは字形の特徴によって様々な種類があり、一定の共通した特徴を持つデザイン様式のことを「書体」(typeface)という。欧文フォントの書体には、線に強弱があり端に飾りのついたセリフ体(serif)や、線が均一の太さで飾りのないサンセリフ体(Sans-serif)、手書きに近いスクリプト体などの種類がある。日本語書体には、線に強弱がありトメ、ハネ、ハライの表現された明朝体や楷書体、均一な太さのゴシック体(gothic)、筆で書いたような字形の行書体や草書体などの種類がある。なお、書体という語をフォントの意味(“font”の訳語)で用いることもある。

すべての文字を同じ幅で表現したものを「等幅フォント」(monospaced font、固定幅フォント)、文字ごとに最適な幅が設定されたものを「プロポーショナルフォント」(proportional font、可変幅フォント)と呼ぶ。用途に応じて使い分けられるように、同じ字形のフォントで固定幅のものと可変幅のものが両方提供される場合もある(MSゴシックとMSPゴシックなど)。

データの表現形式によっても分類され、文字の形を小さな正方形の点(ドット)の集まりとして表現したものを「ビットマップフォント」(bitmap font)、基準となる点の座標や輪郭線を表す曲線のパラメータの集まりとして表現したものを「アウトラインフォント」(outline font)と言う。ビットマップ方式は高速に処理でき、小さな表示サイズでは美しく表示できるが、拡大・変形すると形が崩れてしまうため、現在では、サイズによらず同じ品質を得られるアウトライン方式が用いられることが多い。また、プロッタなど特定の用途では、太さの概念が無く、中心線の曲線のパラメータのみで字形を表した「ストロークフォント」(stroke font)と呼ばれる方式が用いられることもある。

アウトライン方式のフォントデータのファイル形式にはいくつかの標準的な形式があり、様々なシステムで同じデータを共通して利用することができる。TrueTypeフォントやPostScriptフォント(Type1フォント、CIDフォント、OCFフォント)、OpenType、WOFFなどが有名である。

ゴシック体
フォント
文字の書体(フォント)の類型の一つで、線幅が一定で線端に飾りなどが付かないすっきりした形状のもの。
主に日本語のフォントの分類で用いられる用語で、欧米のアルファベット文字のフォントではこのような形状のものを「サンセリフ体」(San-serif)と総称する。欧米圏で “Gothic” 書体と言えば、縦横の線幅が極端に異なり角ばった独特の字形をした、いわゆる「ブラックレター」(blackletter)系の書体を意味することが多い。

ゴシック体は印刷物では表題や見出し、強調箇所などに用いることが多く、本文など長い文章は明朝体などのセリフ体のフォントが用いられることが多い。コンピュータでは画面に文字を表示する場合のほとんどでゴシック体が用いられる。角や端が角ばったデザインのものを「角ゴシック体」、丸くなっているものを「丸ゴシック体」と呼ぶことがある。

明朝体
日本語の文字書体(フォント)の類型の一つで、縦線が横線より太く、止め、はね、払いなどを線幅を変えて明確に表現したもの。

中国の明(みん)の時代に漢字の活版印刷を行うために整理された字体を元にしているためこのように呼ばれる。日本では明治時代にやはり活版印刷のために漢字とかなの書体が整備され、書籍や新聞、雑誌などの本文に広く用いられるようになった。

線幅が一定でない字体には楷書体や教科書体もあるが、これらが筆などで人が書いた手書き文字に近い一方、明朝体は縦や横に伸びる画の多くを垂直・水平に寄せ、線幅をなるべく一定に保って止めを字飾りのように三角の盛り上がりで表現するなど、独特の様式が見られる。

コンピュータ上でも初期からゴシック体と明朝体がセットで広く普及しており、ちょうど欧文のサンセリフ体(線幅一定)セリフ体(字飾り付き)の関係に近い扱いとなっている。

ワープロソフトなど印刷を意識した環境ではデフォルトのフォント設定が見出しはゴシック体、本文は明朝体となっていることも多いが、コンピュータのメニュー表示などはほとんどがゴシック系のフォントで統一されており、Webページなど必ずしも印刷を想定しない用途では文章の本文もゴシック体であることが多い。

セリフ体 (serif type)
アルファベット文字の書体の種類の一つで、線分の端に短い線の飾りがついているもの。この飾りのことをセリフと呼び、セリフの無い書体は「サンセリフ体」(Sans-serif type)という。

「ローマン体」(roman type)と呼ばれることもあるが、ローマン体は(斜めに傾けたイタリック体などと対比して)垂直に立った形の書体を意味することもある。日本では明朝体の書体に収録されたアルファベット文字が飾り付きであるため、セリフ体の意味で明朝体ということが多い。

サンセリフ体 (san-serif type)
アルファベット文字の書体の種類の一つで、線分の端に短い線の飾り(セリフ)がついておらず、すっきりしたデザインのもの。“sans” はフランス語で「~のない」の意味。

端に飾りのついた書体を「セリフ体」(serif type)と呼ぶが、これと対比してセリフのない書体をサンセリフ体という。日本ではサンセリフ体とは呼ばず「ゴシック体」(Gothic type)と呼ぶことが多いが、本来、ゴシック体とは縦横の線幅が極端に異なり角ばった独特の字形をした「ブラックレター」(blackletter)のことを指す。

ボールド体 (bold type)
文字の書体あるいは装飾の一種で、通常よりも線幅を太くしたもの。見出しや強調などによく用いられる。

欧文では横方向に幅を広げ(水平部分は太くならない)、日本語では縦横両方向に幅を広げることが多い。フォントの種類としてボールド体が別に用意されている場合はそれが使われるが、ない場合は通常のフォントに幅を広げる処理(少しずつずらしながら複数回描画するなど)をして表現することが多い。

イタリック体 (italic type)
欧文書体(フォント)の種類の一つで、字体が右に傾き、丸みを帯びた手書き(筆記体)風の装飾が施されたもの。文中の強調したい語に使用したり、引用部分など他と異なる部分を区別するために用いられることが多い。

ある書体に、字体を右に傾ける変形処理を施したものを「斜体」(oblique type:オブリーク体)と呼び、筆記体風の飾りのあるイタリック体とは本来異なるものだが、右に傾いた形状が共通するため両者はしばしば混同される。

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オールインワンパソコン 【 all-in-one PC 】
別名: 液晶一体型パソコンディスプレイ一体型パソコン

オールインワンパソコンとは、パソコン本体とディスプレイ装置が一体化した筐体となっており、キーボードやマウス、OSや基本的なアプリケーションソフトなどが同梱されている製品のこと。必要なものがすべて入っており買ってすぐ使えるという意味でこのように呼ばれる。
CRTディスプレイが一般的だった頃は、ディスプレイ筐体を一回り、あるいは下部などに広げてコンピュータの基板や記憶装置などを収めた形態だったが、現在では液晶ディスプレイが一般的になったため、奥行きに厚みを持たせたりスタンド部分を大きめに作ることでコンピュータ本体部分を収納している。

デスクトップ型やタワー型のパソコンにディスプレイを合わせる場合と比較して見た目がすっきりしていて設置面積が少なくて済むが、価格は必ずしも割安なわけではない。筐体形状が特殊なため拡張性が乏しい場合が多く、故障や買い替えなどの際に本体とディスプレイを分離できないというデメリットもある。

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インデックスカラー 【 indexed color 】 パレットカラー / palette color

インデックスカラーとは、使用する色を決まった数だけあらかじめ選んで通し番号をつけておき、色の指定に番号を用いる色表現方式。色数には256色が使われることが多く、画像の容量を小さくするのに有効な方式である。
コンピュータでは通常、光の三原色(RGB)の各要素の強さの組み合わせで色を表現するが、インデックスカラー形式では、この組み合わせのうち必要なものを選んで番号をつけ、各画素にはRGB形式の色情報ではなく色番号で色を指定していく。表示や変換を行うときには、色番号とRGB形式の対応表(カラールックアップテーブル)を元に、各画素に実際の色表現が割り付けられていく。

この方式は絵の具をパレットに出して色を塗るのに似ているため、インデックスカラーのことを「パレットカラー」、カラールックアップテーブルを「パレット」と呼ぶこともある。

Webセーフカラー (ウェブセーフカラー)
Webページを多色表示が困難な環境で閲覧する場合でも最低限確保されるべきとされた216色の集合をWebセーフカラー(web safe color)という。8ビット256色のインデックスカラー(パレット)しか利用できない環境でも様々な色味が利用できるにするために定められたもので、事実上の業界標準として広まった。

RGB(赤緑青)各色を00からFFまで6段階(00、33、66、99、CC、FF)に変化させた組み合わせ(#336699、#FF66CC等)で、#000000(黒)から#FFFFFF(白)まで赤6段階×緑6段階×青6段階の計216色が定義される。値を等間隔に区切って機械的に組み合わせたものであるため、視覚的に区別の必要の薄い暗色側が豊富な一方、明色側は逆に大雑把すぎてデザインに用いるには難しい配色となっている。フルカラー表示が一般的になった現在はほとんど意識されることはない。

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インテル
Intel 【 インテル 】

Intelとは、アメリカの大手半導体メーカーの一つ。パソコン向けマイクロプロセッサ(CPU/MPU)で長年に渡り高い市場シェアを維持していることで知られる。
パソコンやサーバに用いられるマイクロプロセッサやチップセット、記憶装置向けのフラッシュメモリなどの開発、製造、販売が主な事業で、x86(IA-32)系およびIntel 64系のパソコン向けプロセッサ製品は過半数を大きく超える市場シェアを維持し続け、また、実質的に唯一の競合であるAMD社も同社製品の互換製品を開発している。

1968年、当時世界最大の半導体メーカーだったFairchild Semiconductor社のゴードン・ムーア(Gordon E. Moore)氏ら数名の幹部が同社を辞めて創業した企業で、当初はSRAMやDRAMなど普及し始めたばかりの半導体メモリの設計・製造が主な事業だった。社名の由来は “integrated electronics” を縮めたかばん語と、 “intelligence” のダブルミーニングとされる。

1971年に世界初のマイクロプロセッサ製品「4004」を発表してマイクロプロセッサ市場を先駆者として開拓、1978年の「8086」および後継製品が黎明期のパソコン市場でIBM社製品や他社の互換製品に標準CPUとして採用されたことから、パソコン向けCPU市場で支配的な地位を確立した。8086の後継製品は互換性を維持しながら「80286」「i386」「i486」と発展していったため、「x86系プロセッサ」と通称されることが多い。

現在でもパソコンや小型サーバ向けのCPUや関連IC製品(チップセット、ネットワークコントローラなど)で大きなシェアを維持しているほか、スマートフォンや組み込み機器などに適した廉価なマイクロプロセッサ(Atomシリーズなど)や、大規模サーバやスーパーコンピュータなどにも採用される高性能プロセッサ(Xeonシリーズなど)なども展開している。

近年では、セキュリティ関連ソフトウェアで知られるMcAfee社を買収したり、回路構成を動的にプログラムできるプロセッサであるFPGA大手のAltera社を買収してプロセッサ製品にFPGAを統合する構想を発表するなど、頭打ちのパソコン向け製品に代わる新たな事業展開も模索している。半導体製品の設計と製造がそれぞれを専業とする企業に分離しつつある半導体業界において、一貫して設計・製造の両方を手掛け続ける数少ない大手メーカーの一つとしても知られる。

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インバータ 【 inverter 】

インバータとは、逆変換回路(装置)という意味の英単語で、通常必要なのとは逆方向の変換処理を行う装置や回路などのこと。一般的には直流電流を交流に変換する電源回路を指すことが多い。論理回路について言う場合は入力信号を反転させて出力するNOTゲートを指す。
電源装置のインバータ
電源回路や電源装置の種類の一つで、直流電流を交流に変換するものをインバータという。「逆変換器」「逆変換回路」とも呼ばれる。

交流電流を直流に変換する回路や装置は「コンバータ」(converter)あるいは「整流器」「順変換器」などと言うが、これとは逆方向の変換を行うため “invert” (反転させる)の語が当てられている。

論理回路のインバータ (NOTゲート)
論理回路の種類の一つで、入力信号を反転した信号を出力するものをインバータという。入力が0(off)ならば1(on)を、1(on)ならば0(off)を出力する。論理否定(NOT)の論理演算を行なうため「NOT回路」「NOTゲート」とも呼ばれる。

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インピーダンス 【 impedance 】

インピーダンスとは、交流電流における電圧と電流の比で、直流電流における抵抗に相当する値。単位はΩ(オーム)。
直流における抵抗(レジスタンス)を実数部、コイルやコンデンサによる擬似的な抵抗(リアクタンス)を虚数部とする複素数で表される。抵抗と同様、値が大きいほど電流が流れにくいことを表す。

単にインピーダンスといった場合は電気の流れにくさを表すことが多いが、他の分野でも波動現象について同様の概念を定義することができ、特性インピーダンス(電磁波のインピーダンス)、光学インピーダンス、音響インピーダンスなどが用いられる。

インピーダンスマッチング (インピーダンス整合)
電子機器では、複数の装置や回路、ケーブルなどを接続して電気信号を流す際に、送信側と受信側でインピーダンスが異なると信号反射して波形が乱れたり電力に損失が生じることがある。

これを避けるため、特定の構造を持つ回路や器具によって両者のインピーダンスが一致するよう調整することを「インピーダンスマッチング」(impedance matching/インピーダンス整合)という。

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にゅうりょくそうち
入力装置 【 input device 】 入力機器 / 入力デバイス / インプットデバイス

入力装置とは、コンピュータなどの機器本体にデータや情報、指示などを与えるための装置。一般的には人間が操作して入力を行う装置のことを指し、手指の動きや打鍵を電気信号に変換して伝達するキーボードやマウス、タッチパネルなどが該当する。
コンピュータの登場以前から、ボタンやレバー、ツマミ、ペダルなどの入力装置が機械の操作に用いられてきたが、情報機器ではこれらに加えてより複雑で汎用的な情報入力を実現するため、多数の操作要素や高度な機構を持つ装置が発明された。

例えば、文字が刻印された小さな鍵盤が敷き詰められたキーボード、手で位置や移動を入力するためのマウスなどのポインティングデバイス、画面表示と位置入力を兼用するタッチパネルなどが発達した。特殊なゴーグルなどを利用して視線の方向を検知し、画面上の位置を指示して入力する装置なども開発されている。

ビデオゲームでは、数種類のボタンやスティック、加速度センサーなどを手のひらサイズに収めたゲームコントローラ(ジョイパッド/ジョイスティック)が最も一般的な入力装置として用いられるほか、カメラやセンサーなどを組みわせて四肢の動きを検知するシステムが用いられたり、実在の機械を模した専用の装置(ハンドルやレバー、フットペダルを組み合わせたレースゲーム用筐体など)が用いられることもある。

広義には、人間の動作に限らず外界から情報を取り込んで電気信号やデジタルデータとしてコンピュータに伝達する機器全般が含まれる。マイクやイメージスキャナ、ビデオカメラ、デジタルカメラ、バーコードリーダー、指紋センサー、X線撮影装置、超音波診断装置、光学式読み取り装置(OCRやOMR)などである。

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