ディスプレイ 用語辞典 【お行】
えんざんし
演算子 【 operator 】 オペレータ
演算子とは、数学やプログラミングなどで式を記述する際に用いられる、演算内容を表す記号などのこと。演算の対象となる値や変数などのことは「被演算子」(operand:オペランド)という。例えば「x+1」という式では「+」が演算子、「x」「1」が被演算子である。
プログラミング言語では言語仕様などで様々な演算子が定義されており、これを組み合わせて式や命令文を構成することができる。対象となる被演算子の数によって、「a++」(記述例はC言語系の諸言語に広く見られる記法。以下同)のように一つしか取らないものを「単項演算子」(unary operator)、「a+b」のように二つのものを「二項演算子」(binary operator)、「c?x:y」のように三つのものを「三項演算子」(ternary opeator)、任意個の被演算子を列挙できるものを「多項演算子」(n-ary operator)という。
演算子は演算の内容によっても分類でき、「a-b」「x/10」のように四則演算などの算術的な計算を記述する「算術演算子」(arithmetic operator)、「a>b」「x==y」のように二項の比較や関係を表す「比較演算子」(comparison operator)あるいは「関係演算子」(relational operator)、「a&&b」「x||y」のように論理演算を行う「論理演算子」(logic operator)などがある。
演算子の定義
多くの言語では演算子は言語仕様で定義されており開発者が任意に追加、削除、変更することはできないが、言語によってはコード中で独自の演算子を定義して利用することができたり、既存の演算子に別の演算内容を割り当てる「多重定義」(オーバーロード)ができる場合もある。
三項演算子 (ternary operator)
3つの項目を結びつけて演算を行う演算子を三項演算子(ternary operator)という。数学には様々な演算子があるが、プログラミングの分野では単に三項演算子といえばC言語系の言語に実装されている条件演算子のことを指すことが多い。
これは「X ? A : B」の形式で表現される演算子で、条件Xが真ならAを、偽ならBを返すという演算を行う。C言語やC++言語、Java、JavaScript、PHP、Perlなどでこの形式の条件演算子を利用することができる。
条件演算子 (conditional operator)
プログラミング言語の演算子の一種で、条件文とほぼ同様の働きをする式を記述することができる演算子のことを条件演算子(conditional operator)という。
C言語やその記法に影響を受けた諸言語(C++、Java、JavaScript、PHP、Perlなど)では、「X ? A : B」という形式の条件演算子が利用でき、条件Xが真ならAを、偽ならBを返すという演算を行う。これは「if X then A else B」あるいは「if(X){A}else{B}」という条件文に似た働きを式として表現することができる。
プログラミング言語では3つの項目を取る演算子は珍しい(言語によっては一つしかないことも多い)ため、この形式の条件演算子を「三項演算子」と呼ぶこともある。
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オーエス
OS 【 Operating System 】 オペレーティングシステム / 基本ソフト
OSとは、ソフトウェアの種類の一つで、機器の基本的な管理や制御のための機能や、多くのソフトウェアが共通して利用する基本的な機能などを実装した、システム全体を管理するソフトウェア。
入出力装置や主記憶装置(メインメモリ)、外部記憶装置(ストレージ、ディスク)の管理、外部の別の装置やネットワークとのデータ通信の制御などが主な役割で、コンピュータに電源が投入されると最初に起動し、電源が落とされるまで動作し続ける。利用者からの指示に基いて記憶装置内に格納されたソフトウェアを起動したり終了させたりすることができる。
OSの機能を利用し、OSの上で動作するソフトウェアをアプリケーションソフト(application software、応用ソフト)という。アプリケーションの開発者は、OSの提供する機能を利用することによって、開発の手間を省くことができ、操作性を統一することができる。また、ハードウェアの仕様の細かな違いはOSが吸収してくれるため、あるOS向けに開発されたソフトウェアは、基本的にはそのOSが動作するどんなコンピュータでも利用できる。
パソコン向けのOSとして広く利用されているものにはMicrosoft社のWindowsシリーズやApple社のMac OS Xなどがあり、企業などが使うサーバ向けのOSとしてはLinuxなどのいわゆるUNIX系OSや、Microsoft社のWindows Serverシリーズがよく使われる。スマートフォンやタブレットなどではGoogle社のAndroid OSやApple社のiOSが用いられることが多い。
サーバOS (server OS)
OSの分類の一つで、主にサーバコンピュータで使用されることを想定して開発・調整されたもの。
サーバは対面で利用するコンピュータとは求められる性能や機能が異なり、画面表示や音声に関わる機能などは操作に必要最低限で十分な一方、ネットワーク性能や動作の安定性などは高い水準が求められる。また、遠隔からコンピュータやソフトウェアの状態を監視・管理する機能なども必要とされる。こうした要求に応えられるよう特別に調整された製品がこのように呼ばれる。
基本的な機能は汎用のOSやデスクトップ向けOSと変わらないため、サーバOSとしてのみ開発・提供されるOSパッケージはほとんどない。多くはベースとなる汎用のOSの性能や機能、同梱するソフトウェアなどを調整し、サーバ「向け」OSとして提供される。
商用OS製品の場合はサーバOSとして利用するためのライセンス(利用許諾契約)体系を用意し、デスクトップ向けOS製品をサーバOSに流用できないよう制限していることが多い。
ネットワークOS (NOS:Network OS)
OSの分類の一つで、コンピュータなどの機器を通信ネットワークに接続してデータを送受信することを主な機能・目的とするもの。
多数のコンピュータを相互に接続する現在のような形のコンピュータネットワークが一般に普及し始めた1980年代頃に広まった用語で、当時はネットワークに対応していないOS(MS-DOSなど)にネットワーク機能を追加するソフトウェアパッケージや、ネットワーク上でサーバとしての機能を提供するのに特化したNetWareなどのソフトウェアのことをNOSと呼んでいた。
現代ではほとんどのOSが何らかの形で通信・ネットワーク機能を備えているため汎用コンピュータ向けのOSの分類としてNOSという語を用いることはほとんどなくなり、代わって、ルータやネットワークスイッチなどの通信機器・ネットワーク機器を制御するOSのことをNOSと呼ぶことが多い。
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ソフトウェアキーボード (スクリーンキーボード/オンスクリーンキーボード)
コンピュータへの文字入力の方式の一つで、画面上に表示された文字盤から入力したい文字を一文字ずつ指示する方式。キーボードがなかったり標準的でない環境で文字入力を行うために用いられる。家庭用ゲーム機で昔からよく利用されてきた方式で、近年ではスマートフォンの標準的な文字入力方式として普及している。
パソコンやゲーム機など、マウスやコントローラーなどで操作する場合、画面に小さな矢印や手などの形で示されるポインタやカーソルを操作し、入力したい文字の位置に合わせてボタンを押すことで入力を行う。スマートフォンやタブレット端末など、指やペンで画面に触れて位置を指示するタッチパネル(タッチスクリーン)を用いる場合、画面に表示された文字の中から入力したいものに触れる。